利用者の内訳

カウンセリングを検討するとき、「自分は行ってもいいのか?」と迷われる方もいると思います。
心身の不調が顕著な場合を除き、「カウンセリングに行ってはいけない人」というのはありません。
それでも、どんな人が利用しているのかを知ることで「自分も行ってみようかな」と思えるかも知れません。
これまでに当ルームのカウンセリングを利用された方の性別、年齢、職業などの統計を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください(2022年3月現在)。

 

1. 性別

同性の担当者を希望して来られる女性の利用者が多くいます。身体の悩みや、女性ならではの社会的役割、社会的抑圧に関する悩みはやはり男性には話しづらいと感じる方が多く、これはごく自然な感覚だと思います。
一方で、開設当初はほとんど女性ばかりの利用になるだろうと考えていましたが、意外と男性の利用者も多くいます。自分の中で問題を解決するというこれまでの対処法が通用しなくなったとき、誰にも相談できないという孤独感の強さが男性利用者に多い印象です。

 

2. 年齢

30代が最も多く、次に20代、40代、50代と続きます。特に年代が上がるほど、社会的適応というより自分の半生をとらえ直すという内面的な課題がテーマになるように思います。

 

3. 職業

半数以上の方が一般企業にお勤めの会社員です。その次に自営業、学生と続いています。なお会社員、自営業の中には弁護士や税理士などの士業、看護師や理学療法士などの医療専門職の方も含まれます。専門的な職業であるほど相談窓口が少なく、一人で悩みを抱え込んでしまう傾向があるかも知れません。また、無職の中には求職中の方も含まれます。
カウンセリングを利用するにはある程度の経済力が必要であるため、収入も貯蓄もないとなると継続は難しいかも知れません。

 

4. 精神科・心療内科通院状況

精神科・心療内科の受診歴はない、抵抗がある、これといった症状はないが話を聴いてもらいたいという方が圧倒的に多いです。一方で、医療機関で薬物療法を受けながらカウンセリングを併用している方も一定数いらっしゃいます。また、過去に受診していたことがあるが現在はしていないという方もいらっしゃいます。全体的に、症状がほとんどないか、あったとしても軽度という方が多いです。

 

5. カウンセリング経験

過去にカウンセリングを受けたことはなく全く初めてという方が大半です。カウンセリングに興味はあるけれど抵抗がある、抵抗があるけれど一人ではどうにもならない…と長い期間逡巡し、勇気を出して申し込んだという方がとても多いです。
まだまだカウンセリングを利用することのハードルが高いことが窺えますが、もっと気軽にカウンセリングを利用しても良いという風潮が浸透すると良いと思います。

 

6. 終結までの回数

1回のみで終了される方が半数以上です。混乱している気持ちが整理できると多くの方は1回でも満足されます。また、そのような方は必要に応じて予約するという利用の仕方をしており、半年、1年ぶりにいらっしゃるという方も多くおられます。
初回で何らかの手応えや可能性を感じたり、もう少し時間をかけて自分のことを探求したいと感じたりした場合は、継続面接に移行します。回数を重ねていくと徐々に自身の課題が明確になり、自分の力だけでやってみようという自信がつき、2回~10回程度で終結を選ぶという方が多いです。
11回以上継続されている方は、「カウンセリングに行く」という行為が生活の中でパターン化され、心身の健康を維持するためのライフスタイルになっている方が多い印象です。中には数年継続されている方もいます。
継続は必須ではありませんし、長く続ければ良いというわけでもありません。どこをゴールとして設定するのかは担当者と話し合って決めます。

 

7. 主訴

グラフは申し込みの段階でご本人が「現在困っていること」として訴える相談内容です。しかし、お話を聞いてみると、どれか一つだけということはほとんどなく、多くの場合は複数の事柄が関連しています。カウンセリングが進展するにつれて自身の新たな課題に気づくということも多々あります。
当ルームは「自分のあり方を見つめ直すこと」を基本的な概念としています。そのためか「自分の課題が何なのか知りたい」と来談される方が多い印象です。よくある相談内容は「自分に自信がなく意見を言えない」「感情のコントロールができず家族や同僚に当たってしまう」「他人に共感しすぎてしまう」といったようなものです。そして詳しくお話を聞いていくと、成育歴の中で未解決の葛藤があり、それによって現在の人間関係や心身の健康に不具合が生じているというパターンがほとんどです。
人間関係の悩みは一貫して多く、この傾向は今後も変わらないでしょう。人間関係について何の悩みもないという人はほとんどいないと思います。自分にとって重要な相手との関係に悩むこと自体に自分の課題を見つめ直すヒントがあるとも言えるでしょう。